【博物館】修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺(2014/10/07-2014/11/24)と平成知新館オープン記念展 京へのいざない(2014/09/13-2014/11/16)に行ってきました!

京都国立博物館で開催中の、「国宝 鳥獣戯画と高山寺」(前期)と、「京へのいざない」(第2期)を観てきました!ものすごく良かったですー!

京都国立博物館の概要と年間の主だった展示企画、イベント等をお伝えしています。…

京都国立博物館の概要と年間の主だった展示企画、イベント等をお伝えしています。…

元々鳥獣戯画展行きたいなーと思っていたのですが、正宗発見&展示されるというニュース。これは是が非でも行かねば!と京都まで遠征してきました。
午後から空くという話だったので、狙いを金曜日の夜間開館に定めて、いざ京都。

12時30分時点の京都国立博物館。こうやって見ると人はまばらですが…

待ち時間は御覧の通り。80分かぁ…。
とりあえず、もうちょっと待てば空くだろう、と、お昼をいただくことに。

からふね屋珈琲店のデミオムライス。珈琲をつけて1030円。思ってたよりお腹いっぱいになりました。
ここも混んでいたので15分くらい待ちました。テラス席で食べたのですが、そこから鳥獣戯画待ちの列が見えて、入場待ちを理解。

ご飯食べ終わって、13時過ぎの鳥獣戯画入場待ちの列。
テラス席はこの写真でいう右側のほうにあります。
東博の故宮博物院展のときみたいに、屋根のあるところでスタンバイするみたいです。この列が20分待ち。あとから並んで分かったのですが、5人くらいで横一列に並んで、それが3列目、だいたい15人単位ずつしか中に入れないのです。ので、列が短くても結構待つようで…。

先に「京へのいざない」を観に行くことに。

平成知新館オープン記念展 京へのいざない

平成知新館は、京都国立博物館の常設展示施設です。
2014年9月13日に、リニューアルされて5年ぶりにオープンしたことを記念し開催される今回の展覧会は、期間中展示される400点のうち、国宝50点、重文20点という大変豪華なものになっています。

リーフレットも博物館ものにしては気合が入っていまして…これを表面とすると、

これが裏面。

そして開く。
開いたなかに宝誌和尚立像というのが個人的にツボでした。

私が行った時期は2期(2014/10/15-2014/11/16)にあたりまして、1期のほうが国宝展示は多いのですが、2期はなんといっても150年ぶりに見つかった「名物島津正宗」。

2013年に大阪の実業家、奥田米佛門氏より寄贈されたこの刀が、今年10月14日、鎌倉期の刀工、正宗の名刀「島津正宗」だったことが判明しました。皇女和宮が降嫁した際の、徳川家からの献上品、と大正期の「詳註刀剣名物帳」に記述があるそうですが、それ以降所在不明になり、実に150年ぶりの発見。

幻の名刀、正宗150年ぶり確認 「国宝級」京都国立博物館 - 中日新聞
※リンク切れのためリンク解除

京都国立博物館に来るのは学生の時以来。昔の常設展って確かに暗くて、土器コーナーにでかいジオラマがあったことだけをなぜか覚えているのですが、いやはや、新しくなった、きれい!!

入ってすぐのロッカー、トイレも結構余裕があります。
ロッカーは100円いれないと使えませんが、使い終わりに戻ってくるので実質タダ。ただし、両替機が無いので注意が必要です。かくいう私も当日100円玉がなかったので、先にミュージアムショップで買い物をして小銭を出しました。
ただ、スタッフの方が親切で、「インフォメーションでもお預かりすることができるかもしれませんので…」と助け舟を出してくれました。どうしても小銭が無い方は伺ってみるともしかしたら預かってもらえるのかもしれません。

音声ガイドもあったので、500円で利用。3階から廻るのが良いとのことだったので、エレベーターで3階まで登り、階段を使って以降降りることに。
すっかり音声ガイドの虜になっているわたくしですが、頭がでかすぎるためか、常設展の音声ガイドが外れる外れる…前を歩いていたおじいさんはぴったりフィットしていたのに…。
なお音声ガイドリストや目録の配布がみつからなかったのですが、展覧会といえど常設展だからでしょうか。残念。

いやしかしすごかったー。
そこまで大混雑していなかったし、時間も余裕があったのですべてのお品をじっくりゆっくり見れたというのもありますが、2時間以上かかりました。
今回初めて、「三角縁神獣鏡」が三角縁である所以をちゃんと理解しました。
淵が三角なんだよ!と言われても正直よく分からなかったのですが、色んな鏡をずらっと並べているコーナーがありまして、そこで初めて「確かに違う…!!」と。ほかの鏡が淵が真っ平らなのに対し、確かに三角になってました。感動!

そして陶器コーナーが可愛い!!江戸時代なのにものすごいおしゃれな器がいっぱい!!観てる人たちも「普通に今売ってそうじゃない?」って言ってましたが、ほんとに素敵でした。職人すごい。

あと国宝「金銅威奈大村骨蔵器」(四天王寺)をはじめとして、古代の骨臓器がいっぱい見れたのが面白かったです。古代の人って甕にいれて葬るものだと思っていたけど、火葬?するのか分かりませんが、骨壷に骨入れてたんですね。不思議。
個人的に、今ちょこちょこ読んでいる本でこの威奈真人大村(いなのまひとおおむら)※の記事を読んだばかりで、実物の骨壷にもちゃんと「越後」って書いてあって「おぉ…」と思っていたら、近くにいたおばさまが突然、「これ、うちの近くで見つかったんですよ^^」と話しかけてきてくださいまして。
「掘って見つかったときはなんだかよく分からなかったから、博物館へ持っていったら、これは大変だ、って…(地元へ)返ってこなくなった…(笑)」と言っていて、確かになーと。たまには地元へ里帰りして、地域の人に見てもらえたらいいよなぁ、と思ったけど、これをきちんと管理できる施設が無いんだろうな。難しいですなー…。

威奈真人大村:
宣下天皇3世の孫。慶雲2年(705)11月16日に越後城司に任命され、翌閏正月5日に越後守となる。任期途中の慶雲4年(707)4月24日、越城で46歳で没し、大和国葛木下郡山君里狛井山岡(現:奈良県香芝町)に葬られた。その骨壷である「金銅威奈大村骨蔵器」は、江戸時代の明和年間に発見され、現在国宝に指定されている。

さらに、今年の大河にタイムリーで、中世のコーナーは秀吉と淀君の最初の子、「棄丸」にまつわる品々が目白押し!重要文化財「豊臣棄丸坐像」は、その名の通り、木彫りの棄丸の座像なのですが、存外可愛い顔してるなー…と私が通り過ぎたあとに見ていた女性二人組が、「ちょww」「棄丸ww袖がぴょーんww」「なんでww袖ぴょーんww」(※棄丸坐像は確かに両袖が重力に逆らって水平に伸びている)と小声で吹き出していて、私もつられて吹き出しそうになりました。確かに袖がぴょーんだった。

正宗をはじめとする金工コーナーは1階です!きれいだったー。
昔岡山の刀剣博物館に行った際、学芸員の方が「難しいことは考えなくていいから、自分の好きな刀を一つ見つけて、その刀を覚えて帰ってほしい」と言って下さって以来、刀を見るのは楽しいです。

お土産

お土産はいつも通りクリアファイルを購入!
左が表、右が裏面。(人様にもあげようと思って2枚購入)

崇徳さま…もとい井浦さんは何時の間に文化大使に…。
常設展のミュージアムショップ、「井浦新推薦!」というものがすごく多くて、これどうなの…井浦ファンじゃない人が見てどうなの…?
井浦さん好きな私ですが複雑な心境。クリアファイル愛好家って…自分も集めてるくせにあれだけど、もっとなんか違うアピールポイントがあなたならあるんじゃ…。

とか色々悶々としながら、買ったものを再度ロッカーに入れて、いざ鳥獣戯画!

修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺

今回のリーフレット。(右上はチケット。右下は音声ガイド領収書)
グッズみて思いましたが、今回はパステルカラー(主に水色とピンク)がメインカラーなのかな?
流石に足が痛くなった15時過ぎ…。
鳥獣戯画列を観に行ってみると、入場5分待ち、甲本が30分待ちだったので、並ぶことに。

5分待ちでこんな感じです。

鑑賞ガイド、音声ガイドリスト、目録。
鳥獣戯画はレプリカも含めてきちんと見たのは初めてだったのですが、4巻構成だったこと、人物が描かれている巻物もあったこと、「鳥獣戯画」じゃなくて「鳥獣人物戯画」が正式な名前だったことなど、初めて知ることがいっぱいでした!

4巻の構成は

甲巻:兎や蛙など、擬人化された動物たちが描かれている有名なもの。
乙巻:馬、牛などの動物や、麒麟、龍などの伝説上の生き物。
丙巻:前半が人間、後半が擬人化された動物たち
丁巻:人間

となっていて、甲巻と乙巻は平安時代に、丙巻と丁巻は鎌倉時代に作られたそうですが、誰が何のために、というのは分かっていないそうです。

音声ガイドや図録、会場で配られている鑑賞ガイドにも記されていますが、先述の4巻のうち丙巻は、前半に人間、後半に動物と、内容が全く異なるため、これまでは別々の絵巻をつなげたものだと考えられていたのだとか。
ところが、絵巻の墨のあとから、前半と後半はもともと一枚の紙の表と裏に描かれたものだったそうです!
この墨のあとが分かる絵巻きは、前期と後期で展示替えされるのですが、後期のほうが面白いかなーと個人的に感じたので、見れなくてちょっと残念…。

京都・栂尾(とがのお)の高山寺に保存されていたこの国宝は、平成21(2009)年から朝日新聞文化財団の文化財保護事業の一つとして平成25(2013)年の春まで保存修理がおこなわれました。展覧会ではその修理の様子や、修理中に分かった鳥獣人物戯画の新発見もパネルや映像でみれます。
パネルで見ると、修理前の鳥獣戯画は確かにすごいシワシワだったのですが、展示されていたものはとってもきれい!私のような素人がイメージする「修復」というと、制作当時の鮮やかな色を復元するように塗り直したり、見た目を奇麗にする…という感じなのですが、文化財の保存修理というのは、

つまり、損傷が生じたり、本体を支える力が失われてきて、文化財の現状を維持することが難しくなっていれば、損傷の進行を抑え、料紙を支える裏打紙のような本体を支える力を新たにする。ただし、現存している制作当初の画面には、何も加えないし、何も取り去らない。制作当初の姿が経年変化してきた現状の姿を維持するのを修理の目的としている。それが、文化財としての絵画の保存修理なのである。それを、現状維持修理ということもある。

(鬼原俊枝「「鳥獣人物戯画」の保存修理について」図録『国宝 鳥獣戯画と高山寺』p154)

ということだそう。
引用した図録の上記には、今回の修復についてや、文化財(絵画)修理のことについて分かりやすく詳しく書かれています!今回の展示には無い、鳥獣戯画が納められていた内箱や外箱の写真も載っていて、鳥獣戯画が高山寺でどんなふうに守られてきたのかが垣間見れます。個人的に、明治時代に修復が行われていたということに驚き!勝手な思い込みなのですが、明治時代とかにも文化財を守るというか、そういう意識があったのだなーと。

音声ガイド

今回の音声ガイドは、京都展の時も担当されていた佐々木蔵之介さん!京都といえばこの方なんですかね。
※番号は音声ガイド番号。

第一章 高山寺の開創―華厳興隆の道場―
55.ごあいさつ 「日出先照高山之寺」額 華厳一乗教分記 巻上
1.明恵上人像(樹上坐禅像)
第二章 明恵上人―人と思想―
2.夢記 明恵筆
3.仏眼仏母像
4.大唐天竺里程書 明恵筆
5.阿字螺鈿蒔絵月輪形厨子(鏡弥勒像)
6.白光神立像
7.善妙神立像
8.華厳宗祖師絵伝 元暁絵 巻第一
9.華厳宗祖師絵伝 義湘絵 巻第二
第三章 高山寺の典籍―写本・版本の収蔵―
10.高山寺聖教目録
11.宋版斉民要術 巻第五、第八
第4章 鳥獣人物戯画―楽しさあふれる絵巻―
12.国宝 鳥獣人物戯画 概要
13.※欠番
14.国宝 鳥獣人物戯画甲巻(前半)
15.国宝 鳥獣人物戯画乙巻(前半)
16.国宝 鳥獣人物戯画丙巻(前半)
17.子犬
18.神鹿
19.国宝 鳥獣人物戯画丁巻(前半)
20.鳥獣人物戯画模本 探幽縮図のうち~エピローグ
ボーナストラック
22.高山寺山主による明恵上人のあるべきやうわのお話
33.赤尾先生による鳥獣人物戯画の修復解説 甲・乙巻
44.赤尾先生による鳥獣人物戯画の修復解説 丙・丁巻
66.佐々木さんによる高山寺へのアクセス情報
77.佐々木さんの語る高山寺の見所
88.佐々木さんの語る鳥獣人物戯画の魅力
※小川千恵(高山寺山主)
※赤尾栄慶(本展担当学芸員)

「明恵上人像」、リスや香炉が描かれていたのですが、杖だけがどうしても分からなくて…図録を買ったので見てみたけれどそれでも分からなくて…どれ??上人の左上後ろくらいにある二股のやつか?これでいいのか…?

で、京へのいざないを見たあとだったこともあり、足が痛くなってきたので…第二章の後半は展示室に椅子があったので、そこで15分ほど休憩しました。
その展示室は真ん中に「善妙神立像」が飾られていたのですが、これが遠目でも綺麗で綺麗で…。それより前に展示されていた「白光神立像」と大きさ、石質なども同じような感じだったのですが、私は今回の展示でこの「善妙神立像」が一番好きだったかも。

善妙は、唐代の人物。新羅の華厳宗の祖、義湘(625~702年)に恋した美女です。
裕福な家の娘であった善妙は、仏教留学で唐を訪れた義湘を見て恋に落ちました。その想いを義湘に伝えますが、義湘は仏に仕える身であるため、善妙の気持ちを受け取ることはできないと諭します。
善妙は義湘の話によって得心し、自らも篤く仏法を信仰するようになりました。
そして、愛する義湘の船が唐を離れる際、「どうぞ無事に着くように」と、義湘の航海の無事を祈って、海に身を投げ、龍となったそうです。
ヤマトタケルと弟橘媛みたいだなーと思いつつ、本当にこの「善妙神立像」が美しくて美しくて…。

肝心の鳥獣戯画は、最初の甲巻が10分ほど並んで見れました!故宮の白菜のときみたく必ず一人ずつ最前列でみれますが、白菜のときよりもかなーり早い流れなので、じっくり見るのは空いてるときじゃないと難しそうだなと思いました。

鳥獣戯画展の所要時間は、結局入ってから出るまで丸2時間でした!
いやしかし…明恵上人を今回初めて知る機会となったのですが、展示と展示の解説を聴いていたら…どうにも…中二病感が…。

鳥獣戯画展のお土産

さて今回のお土産。
常設展のお土産と合わせると、京都国立博物館だけで1万使ってしまいました…でも後悔はしていない。


鳥獣戯画クリアファイル表面。


クリアファイル裏面。
クリアファイルだけでなく、水色とピンクの色違いがほかにもたくさんありました!!


もう一個買った、シンプルなクリアファイル。


チケットファイル。これが表面。


裏面。可愛すぎる~~~!!!


そのほかのお土産。
ハンカチ、てぬぐい、金平糖、トランプ!


あとブックカバー(紺)


そして図録!!段ボールみたいなやつにくるまってます!


中身はこんな感じ!豆本狙いで買う人が多いみたいですね!確かに可愛い!


あと分かりづらいですが、図録の動物たちがプクっとしてるんです!
可愛い!


出た後の記念撮影用のパネル!
スタンプラリーもしようかと思いましたが、外出たら真暗でした。


夜の京都国立。
鳥獣戯画展は、構成も含めてすごく良かったです!物語みたいに展示が流れて行って、素敵でした。
いやすごく楽しかった―!