ハッとしたり、心を動かされた名言を集めている備忘録です。
前回のまとめから随分間が開いてしまっていますが、その間にメモしていたものを列挙。
名言メモ 2017~2021
ジョージ・ゴードン・バイロン
人に施したるの利益を記憶するなかれ、人より受けたる恩恵は忘るるなかれ
ジョージ・ゴードン・バイロン
ジョージ・ゴードン・バイロン(1788-1824)は、「バイロン卿」として知られたイギリスの詩人です。
私はこの言葉をメモするまで存じ上げない方だったのですが、エイダ・ラブレスの父、というほうが何となくわかる方が昨今では多いような気もします。
ウィリアム・シェイクスピア
We are such stuff as dream are made on,
and our little life is rounded with a sleep.
(我々は夢と同じ物で作られており、我々の儚い命は眠りと共に終わる)
ウィリアム・シェイクスピア(テンペスト 第四幕第一場)
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲であり、シェイクスピア単独の執筆としては最後の作品として最も人気な作品ともいわれているようです。
シェイクスピア作品のセリフはあちこちでオマージュや引用されているので、元ネタとして知っていると楽しそうだなぁと思いつつ、全部の作品を観る(読む)のは中々ハードルが高いですね…。
ネルソン・マンデラ
人は憎むことを学ばなければならない。
憎しみを学べるなら、愛することを教えられる。
ネルソン・マンデラ
ネルソン・マンデラ(1918-2013)は、第八代南アフリカ共和国の大統領で、反アパルトヘイト運動からノーベル平和賞を受賞された人物です。
27年間投獄された人物から発せられた言葉だと思うと、考えさせられてしまうものがあります。
ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン
金はすべて光るとは限らない。
放浪する者が皆迷っているとは限らない。
年老いても強いものは枯れない。深い根に霜は届かない。
ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン
ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(1892-1973)は、指輪物語、日本では映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作の作者としてのほうが馴染みがあると思います。
オックスフォード大学の英文学教授として教鞭をとっていた彼は、その間に指輪物語を執筆しますが、執筆時や書き上げた直後はその評判はあまり良いものではなく、1960年代になってから主に学生たちの間で流行したことで人気が出たと言われています。
ココ・シャネル
その日、もしかしたら運命の人に出会えるかもしれないじゃない。
その運命のためにも、できるだけ可愛くあるべきだわ。
ココ・シャネル
ココ・シャネル(1833-1971)は、フランスのファッションデザイナーで、今も世界的に人気を誇っているブランド「シャネル」の創業者です。
5年前の記事で彼女の本を読みたい、と言いながら、未だにちゃんと読めていないので、今年こそは…。
ジャック・シャルドンヌ
人は十五歳の時たくさんいろいろな事を考える。
そして人生の問題を殆ど発見する。
その後は、それに慣れて、だんだんにそれを忘れていく。
ジャック・シャルドンヌ
ジャック・シャルドンヌ(1884-1968)は、フランスの作家です。
第二次世界大戦では、ナチス・ドイツに協力的だったために戦後批判を受け、活動を控えていたと言われています。この人、調べても名言については載せているサイトさんがたくさんあったのですが、人物の背景的なところは解説があまりなく、Wikiの英語版もちょっとしか書いてなく。
この記事を書きながらそんなことを改めて調べてみたら、どんな形であれ愛し合う人間は最終的には結婚、結婚すべきだ 的な思想の作風という解説を読んで、何その、俺の考えるハッピーエンド!を押し通す感じ…と気になり過ぎて、「愛情の運命」をシャネルの本と一緒にアマゾンでポチってしまいました。
読むのが楽しみです。
ノーマ・コ―ネット・マレック
今日で全てが終わるのだとしたら、私は今日どんなにあなたを愛しているかを伝えたい。
若い人にも、年老いた人にも、明日は誰にも約束されていないのだということを。
愛する人を抱きしめられるのは、今日が最後になるかもしれないことを。
ノーマ・コ―ネット・マレック(最後だとわかっていたなら)
ノーマ・コ―ネット・マレック(1940-2004)は、アメリカの詩人。
自身の10歳の息子を亡くしたことに関連する彼女の詩は、911の追悼式で読まれたことから日本でも広く知られるようになりました。
『ほんよま』さんのサイトで2019年に公開されていたので、リンクを貼っておきます。
「最後だとわかっていたなら」詩の部分を特別公開 ー ほんよま(サンクチュアリ出版)
老子
誰かを深く愛せば、強さが生まれる。
誰かに深く愛されれば、勇気が生まれる。
老子
老子は、中国の春秋戦国時代(紀元前771-紀元前450年前後)に活躍されたとされる哲学者です。
道教の始祖といわれており、封神演義などで登場する「太上老君」(道教の最高神格である三清の一柱)と同一視されています。
老子は、小さく、少ない民で形作られる「小国寡民」を唱え、牧歌的な社会を理想としていたとされています。
このあたりの思想は言葉の直訳というか、そのままの意味だけで捉えると少し違うかなという気もするのですが、先に紹介したマンデラさんや、鳥尾の理想としたものと似たものを感じてしまいます。
チャールズ・ダーウィン
われわれの知識は浅いのに、思い込みだけははなはだしい
チャールズ・ダーウィン(種の起源)
チャールズ・ダーウィン(1809-1882)は、イギリスの自然科学者。
未だに色々議論のある進化論ですが、この言葉は仕事をしているうえでも、こうして歴史ネタをみていくうえでも、忘れないようにしたいメッセージだなと思います。
マックス・ヴェーバー
人間は永遠の昔から定められた運命に向かって、
一人で孤独に歩まなければならない。
マックス・ヴェーバー(プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神)
マックス・ヴェーバー(1864-1920)は、社会学の黎明期に多大な功績を遺した、ドイツの経済学者です。
この辺の記事で、古典を読もうと意気込んで読み始めたはいいものの、やっぱり難しくて うわ~~~ なったりしていましたが、なんかやっぱり社会学の人って理想を追い求めるというか、良い意味で純粋なロマンチストで、悪い意味できれいごとを並べるな…中二的な…と思った次第です。作文的な感想しかできない。
Amazonさんの購入履歴から振り返るここ10年の読書と備忘録
サラ・パーカック
世界的な盗掘を止める唯一の方法は、
人類の歴史が重要であるという意識を人々に持ってもらうことです
サラ・パーカック(ナショナルジオグラフィック 2016/02/24)
サラ・パーカック(1979-)は、アメリカの考古学者です。
ナショジオのHPを昼休みに見るのが楽しみだった時期があったのですが、ちょうどその頃に上がっていた記事で彼女のインタビューが載っていました。
考古学といっても彼女の専門は衛星写真を使用した、宇宙からの情報を取り込んだ考古学。宇宙から見える古代の足跡をたどる手法をとっていた彼女のインタビューとても面白かったので、この記事を書く際に探したのですが、もう消されてしまったのか見つかりませんでした。
彼女はアラバマ大学で今も教鞭をとっているようです。なお、よく出てくる肩書に「アラバマ大学バーミンガム校の地球観測研究所の創設ディレクター」とあったのですが、この地球観測研究所が探した限りは見つかりませんでした…。
バーミンガム校のプロフィールに書いてあるくらいだからあると思うのですが…ゼミ室みたいなものなのかな?
Sarah H . Parcak – アラバマ大学バーミンガム校
Wikiをみるとトランプ云々の記載がありますが、正直その辺の話題はもうよくわからない…
と、この記事を書くにあたってググっていたら、2020年に本を出されていたようなので、ポチりました。なんだかAmazonのレビューは評価が分かれているようなので、読むのがドキドキです。
ヘレン・ガーリー・ブラウン
良い女の子は天国へ行けるが、悪い女の子はどこへでも行ける
ヘレン・ガーリー・ブラウン
ヘレン・ガーリー・ブラウン(1922-2012)は、アメリカの女性誌『コスモポリタン』の伝説的編集長。文芸中心の家庭的雑誌だった同誌をファッション雑誌に転換させ、世界的雑誌に育てた女性です。
なんとなく、彼女の在り方をみていると一側面ではシャネルに似たところもあるし、ある側面では私の大好きなアメリカの「アグリベティ」というドラマに出てくる女性編集者、ウィルミナ・スレーターを連想してしまいます。
ウィルミナ、めちゃくちゃかっこいい…。
蘭渓道隆
偽りは真たり。真は偽りたり。
蘭渓道隆(1277年8月円通寺若訥宏弁宛書状)
蘭渓道隆(1213-1278)は、中国(四川省)出身で、鎌倉中期の臨済宗の渡来僧。
鎌倉の建長寺を開山した人です。
若訥宏弁(1217-1294)はその弟子で、のちに佐賀県小城市の円通寺を開山しました。その円通寺に残っている書状に記された蘭渓の言葉の一部が上記です。
奇兵隊の第三代総督をつとめた赤根武人の、『真は誠に偽りに似、偽りは以って真に似たり』は、この言葉をオマージュしたものではないかと考えられます。
小城市の文化財(古文書) - 小城市公式HP
と、ここまで書いていてこの蘭渓の手紙を実際に何でみたか忘れてしまいました…。
ググってもそれらしいものは赤根の言葉しか出てこないので、本棚をひっくり返して探してみようと思います。確か、鎌倉の僧侶の腐敗や癒着を嘆いて若訥に書をしたためた的な文脈で読んだ記憶があるので、そういう話題の本かな…。
分かったら追記いたします。
** 2022/06/04 追記 * *
私が見たのは以下の書籍の引用からでした。書状自体もちゃんと見てみたいですね。
オマージュかも、っていったけど、これは幕末に広く読まれていた書状とも言えないかもしれないので、置かれた境遇的にたまたま、同じような言葉が出てきたのでしょう。福島金治『北条時宗と安達泰盛ー新しい幕府への胎動と抵抗ー』 山川出版 (2010) p72
美智子上皇后陛下
幸せな子を育てるのではなく、どんな境遇に置かれても幸せになれる子を育てたい
第125代天皇后妃 美智子上皇后陛下
美智子上皇后陛下のお言葉より。有名なものだと思います。私も最初にネットの紹介で知りました。
美智子さまはそれまで乳母教育が主だった皇室の子育てを改革し、ご自分で養育なさったことで当時は色々あったとか。それをいうと大正天皇もそれまでの側室制度を事実上廃して一夫一妻制を取られた、という話もよぎりますが、「天皇」が進めることと、民間から入られた妃殿下がすすめることでは違うということなのかなと思います。
皇室の問題というのは私のような民間人には考えの及ばない、色々難しい問題があると思うので、民間の善しとする子育てが皇室に適用できるとは限らないし、逆もしかりだと思うので、『正解』というものはやはり無いのだと思うのです。
でも、自分たちで考えて、その時自分たちの最善だと思ったことをやり、それに責任を持つという行為には、失敗はあるかもしれませんが『間違い』ということは無いのではないかなと。
少なくとも、昭和から平成、令和という三つの時代の皇室を取り巻く流れや情報というのは、おそらく後世の歴史書を考えた場合に重要な転換期になるだろうと個人的に思っています。
日本が百年後も『日本』として残っていれば。
ウィリアム・アーネスト・ヘンリー
我こそが運命の支配者にして、我が魂の支配者なり
ウィリアム・アーネスト・ヘンリー
ウィリアム・アーネスト・ヘンリー(1849-1903)は、イギリスの作家、評論家です。
「支配者」の部分は、「指揮官」として紹介されている名言もあるようです。
12歳の時に骨関節結核(通常は肺を患う結核菌が骨あるいは間接に沈着して起こる)を患い、左足の膝から下を切断することになりました。
この彼の身体的特徴に、『宝島』の作者であったロバート・ルイス・スティーヴンソンはインスピレーションを受け、左足のない海賊、「ジョン・シルバー」を創作したと言われています。
また、『ピーターパンの』の作者であるジェームス・マシュー・バリーは、ヘンリーの娘のマーガレットと旧知で、彼女がバリーのことを「フレンド」の変形である「フレンディ」と呼ぼうとしたけれど、うまく発音できずに「フウェンディ」と呼んでいたことから、ジェームズはピーターパンのヒロインである「ウェンディ」の名前を考えたともいわれており、ヘンリー一家はイギリス文学のキャラクターにその影響を与えていたようです。
ウィリアム・クレメント・ストーン
奇跡とは「不可能と信じられているゴールを達成すること」である
ウィリアム・クレメント・ストーン
ウィリアム・クレメント・ストーン(1902-2002)は、アメリカの事業家です。
全然知らなくて、このあと紹介する『思考は現実化する』のなかで紹介されていた一文でした。
ナポレオン・ヒルの友達のようで一緒に色々やっていたようなのですが、フリーメイソンだったらしくて、富裕層→フリーメイソン→陰謀論みたいな連想ゲーム多そうで、なんかアメリカっぽいなを思いました。
ナポレオン・ヒル
人間は、自分自身の習慣や環境を作り出すことができるのです。
人間は、自分で自分の運命を決定することができるのです。
将来を自分で築き上げる脳力、目標を自分で選ぶ脳力が人間にはあるのです。
成功とは、他人の権利を尊重し、
社会主義に反することなく、自ら価値ありと認めた目標[願望]を、黄金律に従って一つひとつ実現していく過程である。ナポレオン・ヒル(思考は現実化する)
ナポレオン・ヒル(1883-1970)は、アメリカの著作者。すごいフランクな感じでいうと今でいうビジネス本を書く人の先駆者みたいな感じです。
「思考は現実化する」は邦題がこんななので、なんだかスピリチュアルというか引き寄せの法則的な話で見かけることが多いのですが、英題は「Think and Grow Rich」、「頭を使って豊かになれ!」なので、そうするとめちゃくちゃビジネス本っぽくなります。能力ではなく、「脳力」と訳されているのはこのあたりと関連しています。
分厚そうだったのでこの本に関しては紙ではなく電子書籍で購入して、数年経ってるのに実はまだ最後まで読めてないのですが、ビジネス本です。ビジネス本です。(大事なので二回)
良いこと言っているけれど私は集中力のない人間なので、ずっとパワーMAXで熱弁振るわれる感のあるこの本はなかなか読むのがしんどいです。個人的には、時々「なに言ってんだろう」みたいな謎のポエムとか、回顧録みたいなのが挟まっている本がちょうどいいなと思いました。
この記事を書いている最中、三冊もポチってしまったので、まだ頑張ってちょこちょこ読んでいこうと思います。
書いておかないとすぐ忘れてしまうなぁ。
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